「学校」から離れた選択

不登校のわが子に「なんて言えばいい?」見守ると無視は隣り合わせかもしれません。心の繋がりを絶やさないためのヒント

光が差し込む優しい部屋で、不登校のわが子を見守る親の心を表現したアイキャッチ画像。「見守る不安を、安心へ」という文字入り。

私は「不登校」という言葉が、あまり好きではありません。

その響きには、どこか「学校に行く事が当たり前」であるような、重さを感じてしまうからです。

同じカテゴリーの1記事目ではあえてこの言葉を使いませんでした。でも、2記事目では、「不登校」という言葉を頼りに答えを探している方にどうしても届けたくて、使用しました。

なので、検索で見つけてもらうために、あえてこの言葉を使わせてください。

ここから先は、愛しいわが子とどう向き合うか。私自身が「見守る」と「無視」の間で揺れ動きながら見つけた、心の繋ぎ方についてお話しさせてください。

子どもとのやり取りに限らず「言葉選び」は本当に難しいものだと日々感じます。

私自身、そんなつもりはなかったのに、返ってくる言葉の鋭さに驚いてしまった経験があります。おそらく、自分では伝わっているつもりでも、肝心な想いが抜けていた「言葉足らず」が招いた結果だったのだと思います。

伝えたいけれど、伝わらない。言えば言うほど、すれ違う。素直に言えない、「ごめんね」や「ありがとう」の言葉。

そんな経験をしたからこそ、私は「見守る」という沈黙の時間を大切にするようになりました。でも、その沈黙がただの「無視」や「大事故」にならないためには、少しだけコツが必要でした。

前回のお話では、「親自身の心が安定していること」の大切さについて触れました。

今回は、具体的に「不登校のわが子とどう向き合い、どんな言葉を届ければいいのか」……私自身の経験から見えてきたことを、ひとつずつ綴っていきたいと思います。

☕見守ると無視は「隣り合わせ」。沈黙が大事故にならないための距離感

「無視」にならないために、私が大切にしていたのは、直接的な言葉よりも『環境』を整えることでした。 例えば、キッチンから漂うお菓子の匂い。 『食べたくなったら食べてね』という無言のメッセージを送る『いい匂い作戦』です。

言葉で伝えようとすると、どうしても角が立ったり、自分の不安をそのまま子どもに向けてしまうこともありますよね。対策として私は、言葉の代わりに「小さな環境づくり」を散りばめていました。

  • 冷蔵庫の「自由席」: 出来立てにこだわらず、お腹が空いたタイミングでいつでも栄養が摂れるように、食事を作って入れておく。規則正しい食生活が叶わなくても、せめて栄養不足だけは防ぎたいという思いでした。
  • スケスケカーテン作戦: 「夜は寝て、朝は起きれるといいな」という生活リズムの心配には、お日様の光を。スケスケのカーテンなら、朝になれば部屋が自然と明るくなります。少しでも日の光に当たってほしい私の願いを込めた作戦です。
  • ヘルメットのような髪型の見守り: 自分で髪を切ったわが子の「やってみたい」という意欲を、まずはそっと見守ること。
  • 未来のための「受診」: 「今の状態が病気だから」ではなく「いつか大人になったとき、生きやすくなるきっかけを知るため」に。本人のタイミングを待ち、念のため一緒に病院へ行くこと。

これらは一見、何もしていないように見えるかもしれません。「何度も同じことを聞かれたくない」という子どもの気持ちに配慮しつつ、私の心配も減らしていく。そんな私なりの「わがまま作戦」のひとつでした。

でも、そうは言っても、不安に飲み込まれそうな日もありました。 「本当にこれでいいの?」 「私の接し方が悪かったから、こんなことになったんじゃ……」

気がつくと、自己嫌悪の悪循環。

そんな私の考えを改めるきっかけになったのは、ある日出会った「厳しいけれど、温かい言葉」でした。

「あなたが自分を責めている時間は、それは自己愛なのです」

自分を責めてばかりいる自己嫌悪は、子どもの事を考えてるように勘違いしてしまいますが『自分を責めている自分』が中心になってしまっていて、誰のためにも、何の対策や解決にもならないのだと気がついたのです。

🕰️自分を責める時間を「決める」ことで、心を守る️

自分を責めてしまうのを、今すぐゼロにするのはとても難しいことです。 むしろ、わが子の不登校という事実に直面して 「私の接し方が悪かったのでは」 「もっと早くに気がつくことができていたら……」 と自分を追い込んでしまうのは、それだけあなたが子どもを大切に想い、真剣に向き合おうとしている証拠でもあります。

でも、その想いが自分を壊してしまわないように、私は自分に一つの「約束」をしました。心理学の知恵も借りた、「If-Then(イフゼン)プランニング」という考え方です。 やり方は、とてもシンプルです。

もし(If)過去の後悔や自己嫌悪に飲み込まれそうになったら その時は(Then)タイマーをセットして、その時間だけは全力で自分を責めてもいいと許可を出す

「自分を責めてはいけない」と思うほど、思考はループしてしまいます。だからあえて、「今からこの時間までは、思いっきり反省しよう」と決めてしまうのです。 そして、もう一つ。これが一番大切な約束です。

設定した時間がきて、タイマーが鳴ったら その時は(Then)キッチンに立ってお茶を淹れる。または、目の前の家事を一つだけする(日常に戻る)

タイマーの音は、自分を暗闇から連れ戻す「合図」です。 その音が鳴った瞬間、どんなにキリが悪くても、強制的に反省モードを終了します。 こうして「次にすること」までセットで決めておくことで、脳が迷わずに自己嫌悪モードを脱ぎ捨てて、いつもの自分に戻れるようになるのです。

・さらに「感情と距離を置く」ための、スケジュール予約の魔法🪄

もし、タイマーだけではどうしても気持ちが収まらない、という時は、さらにもう一歩踏み込んだ「自分を責める時間の予約制」を試してみてください。 これは、ダイエットの「チートデー」のような考え方です。

「明日の14時から14時30分」を、「全力で自分を責める時間」としてスケジュール帳に書き込む。

あえてスケジュールに入れてしまうのです。 すると、不思議なことが起こります。 「今」自分を責めたくなっても、「あ、明日の14時にその予定が入っているから、今はいいや」と、脳が一旦その問題を保留できるようになります。

さらに不思議なことに、いざ翌日の14時になって「さあ、予定通り自分を責めなきゃ!」となった時、意外と「今はそんな気分じゃないな……」と感じることも多いのです。

「やらなきゃいけない予定」として客観的に見ることで、荒れ狂う感情に飲み込まれるのではなく、感情を「タスク」として外側に放り出す。 これを繰り返すうちに、自分を責めるエネルギーが少しずつ、自分を守るためのエネルギーへと変わっていきます。

時間は、10分でも30分でも構いません。ただ、一つだけ。「最初に決めた時間」を途中で延ばしたり、変えたりしないでみていただきたいのです。

大切なのは、時間の長さではなく、自分を責め続けるという終わりのない迷路に、自分自身で「出口」を用意してあげること。 それが、結果として自分自身の心を守り、わが子をまっすぐに見つめるためのエネルギーを蓄えることに繋がっていくのです。

✨日々の風景に、安心の灯(ともしび)を

かつて、わが子がご飯も食べられずやつれていく姿を見て、私は「この子が元気に生きていてくれること、それ以上に大切なことなんてない」という原点に立ち返りました。

学校に行く・行かないという悩みよりもずっと深い場所にある、「命の尊さ」。その光を親である私たちが見失わないために必要なのが、今回お話しした「自分を責めないための技術」です。

お母さんやお父さんの心にほんの少しの「余白」ができるだけで、お子さんに届く空気感はふんわりと柔らかいものに変わっていきます。

まずは今日の自分も褒めてあげていいのです。 「ここまで解決策を探して、この記事を読み終えた。今日もがんばったね、わたし。」と。

立ち止まることや寄り添うことを経験している、今のあなただからこそ灯せる光が必ずあります。

この記事が、あなたの心と暮らしが「そっと軽くなるヒント」となり、日々の風景に柔らかな安心が灯るきっかけになれば嬉しいです。

ゆっくりで大丈夫。心から応援しています。


(続きのお話)

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