体と心のこと

手放すとは何か|感情を手放せないときの原因と具体的な方法

感情との向き合い方や手放す考え方をイメージした、静かな室内の風景

知り合いから、
「感情を手放すって何? 結局どうすること?」と聞かれたことがありました。

そのとき、あらためて、
“手放す”という言葉はよく使われるけれど、
具体的な方法や感覚までは、
あまり伝えられていないのかもしれないと感じました。

「手放すといい」と言われても、
実際には、

「どうやって?」
「それができないから困っている」

と感じることもあるのではないでしょうか。

この記事では、
「手放すとはどういうことか」
そして、
「感情を手放せないときに、どう関わっていけばいいのか」を、
体験や心理の視点をもとに整理してみます。

・手放すとはどういうことか

「手放す」という言葉を聞くと、
何かをやめることや、
諦めることのように感じるかもしれません。

でも、実際には、
「手放す=なくす」ということではなく、
少し距離をとる、という感覚に近いものです。

たとえば、
不安やイライラといった感情は、
無理に消そうとすると、
かえって強くなってしまうことがあります。

「考えないようにしよう」と思うほど、
頭の中で何度も浮かんできてしまう、
そんな経験がある方もいるかもしれません。

一方で、
その感情に気づきながら、
少し距離をとって眺めるようにすると、

「今、不安を感じているんだな」
「イライラしているな」

と、自分の状態をそのまま受け止めることができます。

こうした関わり方は、
心理の分野では
「脱フュージョン(思考や感情と距離をとること)」
と呼ばれることもあります。

難しく感じる言葉かもしれませんが、
気持ちと少し距離をあけて、
外から見ているような感覚に近いものです。

手放すというのは、
無理に忘れることでも、
感じないようにすることでもなく、

「そこにあってもいいけれど、
 それに引きずられすぎないようにすること」

なのかもしれません。

・なぜ感情は手放せないのか

「手放したほうがいい」と分かっていても、
実際には、なかなか手放せないことがあります。

それは、意志が弱いからでも、
うまくできていないからでもなく、
自然なことなのかもしれません。

感情はもともと、
自分を守るために生まれるものでもあります。

不安は、
これから起こるかもしれないことに備えようとする中で、
出てくることがあります。

イライラも、
何か大切にしているものが揺らいだときに、
生まれることがあります。

そう考えると、
その感情をすぐに手放せないのは、
ある意味で、自然な反応とも言えます。

また、
「手放さなければ」と思えば思うほど、
その気持ちに意識が向き続けてしまうこともあります。

忘れようとするほど思い出してしまう、
という経験に近いかもしれません。

こうした状態では、
無理に手放そうとすること自体が、
かえって難しさにつながってしまうこともあります。

だからこそ、
「手放せない」という状態を、
無理に変えようとするのではなく、

まずは、
そう感じている自分に気づくところから始めてもいいのかもしれません。

・感情を手放すためにできること

では、
実際にどうすれば、
少しずつ「手放す」ことにつながっていくのでしょうか。

ここでは、
日常の中でできそうなことをいくつか挙げてみます。

どれも、無理に全部やろうとしなくても大丈夫です。
できそうなものがあれば、
ひとつだけでも試してみてください。

・気持ちに名前をつけてみる

強い感情に飲み込まれているときは、
「つらい」「しんどい」とひとまとめになりやすいですが、

少し立ち止まって、

「これは不安かもしれない」
「イライラしているのかもしれない」

と、言葉にしてみると、
ほんの少し距離が生まれることがあります。

・頭の中から外に出してみる

同じことをぐるぐる考えてしまうときは、
頭の中だけで抱え続けている状態になっています。

紙に書いたり、
スマホのメモに残したり、
誰かに少し話してみたりすることで、

気持ちが外に出て、
少し整理されることがあります。

・「そのままでいい」と一度置いてみる

「こんなふうに思ってはいけない」
「早く切り替えないと」

と思えば思うほど、
その気持ちは強くなってしまうことがあります。

一度だけでも、

「今はこう思っているんだな」

と、そのまま置いてみると、
少しだけ力が抜けることがあります。

・時間の力を借りる

気持ちは、
すぐに変えようとしなくても、

時間が経つことで、
少しずつ形が変わっていくことがあります。

「今すぐ手放さなければ」と思わなくても大丈夫です。

・手放すことは、すぐにできなくてもいい

ここまで、
手放すということについて、
いくつかの考え方や方法を書いてきました。

でも、
実際にやってみようとすると、

「で、どうしたらいいんだろう」
と感じることもあるかもしれません。

気持ちは、
頭で理解した通りには動かないことも多く、
思ったように変えられないこともあります。

それでも、

「今、自分はこう感じているんだな」
と気づいたり、

「少し距離をとってみようかな」
と思えたとしたら、

それはすでに、
手放すことの始まりとも言えるのかもしれません。

何かをうまくできるようになることだけが変化ではなく、

何度も、
「今こう思っているんだな」と気づいたり、
そのまま受け止めようとしたりすること自体が、
変化の始まりになっているのだと思います。

すぐにうまくできなくても、
どういうことだろうと迷いながらでも、

そうやって何度か繰り返していくうちに、
少しずつ、
自分の気持ちとの関わり方が変わっていくことがあります。

一度でできるものではありませんが、

繰り返していく中で、
少しずつその感覚がなじんでいき、
気づいたときには、
以前よりも自然にできるようになっている。

そうした変化が、
手放すということのひとつのかたちなのかもしれません。


この記事では、
心理学の考え方をもとに、
感情との関わり方について整理してみました。

ただ、実際には、
今の状況や気持ちによって、
どんなふうに考えていけばいいのか、
迷うこともあると思います。

今手放したい感情に対して、
どんなふうに考えていけばいいのか迷うときは、
一緒に整理していくこともできます。

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